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白ければよい、は間違い①

子育てや仕事などで忙しいと、スキンケアに時間やお金を掛けたくないという人はいます。そういう方々に対して、「スキンケアは保湿で肌を保護するだけでいいのです。お手持ちの化粧水や乳液を使って1分~2分で済ませてください」とのお話をしたところ、「それでは美白を実現できないと思います」と悲しそうな顔をされる女性がいました。なぜ、みなさんは「美白」にこだわるのですか? 化粧品では「美白」という言葉がよく使われていますが、美白=白い肌というイメージは、肌の健康から考えるとよくありません。

もともと白色人種で白い肌を持っている人たちならばともかく、私たち黄色人種は、白くなる=肌の健康を失うことにつながりかねないからです。美白にこだわる必要はまったくありません。そんな考えは今すぐ止めていただきたいと思います。では、人間の皮膚の色は、何で決まっていると思いますか? 答えは、シミの原因となるメラニン色素の量です。メラニン色素は、紫外線から身を守るために重要な役割を担っていますが、その量によって肌の色は異なっているのです。

一言でメラニン色素といいますが、種類が2つあって、赤い色のユーメラニンと、茶色から黒色のフェオメラニンがあります。これらのメラニン量で肌の色が違っているのです。先程からメラニン色素は色素細胞で作られているという話をしてきましたが、人間の肌は異なっていても、色素細胞の数は変わりません。肌の白い人でも、黒い人でも、色素細胞は同じように1平方センチメートル辺りおよそ1000個~1500個存在しています。色素細胞は、肌の弾力やハリにも関係しているといいましたが、仮に肌の白い人の色素細胞が少なければ、肌の黒い人よりも肌の弾力やハリは弱いということになります。

しかし、人間の身体の仕組みとして、大切な肌を守るために色素細胞が肌の色に関係なく備わっているのです。つまり、肌の色を左右しているのは、色素細胞ではなく、メラニン色素の種類と量といえます。メラニン色素は色素細胞で作られるといいましたが、正確には、色素細胞が作っているのはメラノソームというカプセルのような小さな器官です。それを肌の上の部分すなわち「表皮」に向かって出しています。メラノソームは、表皮のあちこちに点在してメラニン色素を作り出しているのです。