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オーガニック安全神話②

オーガニック化粧品が肌にとってパーフェクトにいいとはいえないのです。合成保存料が入っていないということは、成分が変質しやすいことにつながり、また、肌の弱い人には配合されている成分が刺激になることもあります。オーガニック化粧品は、化学物質を加えずに、自然の素材を用いているという特徴があります。化学物質は人体に悪影響を及ぼし、自然のものは身体にいい。このロジックは、アレルギー体質の人には当てはまらないのです。敏感肌でない方も、自然のもので肌に影響を受けることがあります。うるしの木を触って肌がかぶれることはあるでしょう。毎春多くの人を悩ます花粉症も、スギやヒノキの花粉が原因です。

カニやソバなどの食べ物で、じんましんや喘息、ひどいときにはショック状態に陥る人もいます。自然イコール人体にとって安全とは必ずしもいえないのです。一般的に肌にはビタミンCが効果的な働きをするといわれています。レモンを食べると、それに含まれるビタミンCは、肌のコラーゲンが作られることをサポートし、抗酸化作用で肌の細胞が酸化によってダメージを受けるのを防ぐなど、肌に役立つことはたくさんあります。しかし、レモンであればどう使っても効果がある、ということではありません。ずいぶん昔の記憶ですが、真夏の紫外線を浴びた後に、レモンの輪切りを顔の上にのせる美容法がありました。

レモンに含まれる抗酸化作用を活用して、紫外線によってダメージを受けて酸化した肌をケアするという考え方だったと思います。ところが、レモンは強い酸性の果物です。直接肌に置くと、強い酸が肌の表面の角質層を破壊してしまうのです。肌の細胞を守るはずのレモンによって、肌は健康を取り戻すどころか紫外線を体内に侵入させやすい状態にしてしまいます。レモンを食べるのはいいけれど、輪切りにしたレモンを顔にのせるのはダメ。このように、たとえ安全といわれるオーガニックの化粧品でも、使い方を誤れば肌にダメージを与えることはありえるのです。特にアトピー性皮膚炎の人の肌は、そもそも表面の角質層が破壊され、肌の奥に免疫細
胞が集結していますので、わずかな刺激に対してもかゆみの症状を引き起こします。

オーガニックであっても、肌には「刺激」として伝わってしまうのです。最も大切なのは、刺激を避けて炎症を止めること。化粧品をなるべく使用しないで、肌の健康を取り戻すことが先決と言えるのです。もちろん、オーガニック化粧品を使って肌の調子がいいと感じている方は、そのまま使うことに異論はありません。それは、オーガニック化粧品だけでなく、普通の化粧品についてもいえることです。ただ、「オーガニック化粧品イコール安全」という考え方は、肌が敏感な人はど捨てていただきたいと思います。安全神話に基づく商品選びではなく、ご自身の肌に合ったものを選ぶように心がけてください。